スーパースター・ヴァーゴ マラッカ海峡クルーズ乗船記(2005年12月15日)

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5日目 マラッカ(シンガポールから123海里)入港7時 出港9時
ポートケラン(シンガポールから207海里、マラッカから85海里)入港14時 出港22時

朝目覚めると船はすでに泊まっていてマラッカのはるか沖に到着している様でした。朝食前にジョギングを30分程、今回は13Fの「スター・トラック」を走りました。マラッカからクアラルンプールにツアーする客をおろすと船はポートケランに向かってすぐに動き出し、ジョギング中、船首に向かって走る時は向かい風がきつかったです。前の晩に乗船した人達が船内探険をしている感じで、朝の8時だというのに結構人がウロウロしていました。シャワーの後の朝食は再び「ベラ・ビスタ」に行きました。フレッシュジュースは別料金ですが、初めて人参ジュースに挑戦しました。砂糖が入っていたのかもしれませんが予想に反し美味しかったです。

ポートケランまでまだしばらくあるので、今度は乗船して初めてゴルフレンジと卓球をすることにしました。両方とも用具は12Fの「アクティビティーセンター」でS$30デポジットを置いて借り出します。ゴルフは男物の5番ウッドと5番アイアンとボールを数個で13Fの「スポーツ・デッキ」後方にあるゴルフの打席に行きました。6打席程あったと思いますが、ほとんど素振りに近い位のスペースで、打った球はすぐにネットに当たり戻ってきます。ここでもインドの沐浴が!インド人のファミリーが記念撮影にと球が飛んで行く先でカメラを構え打席に立つ仲間を記念撮影、デジカメの操作に手間取っていつまでも球の飛んで行く所からどいてくれません。最初は我慢していた夫がいらいらしていくのが手に取る様にわかります。つかつかと歩み寄り「早くどいてくれ」と最後にはキれておりました。
そんな中、目をあげればそこはマラッカ海峡、所々にタンカーやらコンテナ船が航行していてとてもいい気分です。ゴルフを30分位楽しんだ後今度は11F後方にある4台ある卓球台のうちの1台でしばし熱戦を展開しました。私はもうちょっと続けていたかったのですが、「暑いからもうイヤダ」と夫に言われてしまったので仕方なく引き揚げてシャワーを浴びました。

等と遊んでいるうちにポートケランが近づきました。マラッカ海峡の航路から右折して港に入るスパースターヴァーゴ号の12F前方の「ギャラクシー・オブ・ザ・スターズ」で、乗客がいつでも見られる様に置いてある航行用のモニターを睨みながら船の進路をチェックしていました。

ポートケラン沖でツアー客を待つノルウェー号
(もと大西洋ライナーのフランス号)
クルーズ船とは異なる優雅な船影
赤矢印が本船の進路ターミナルが近づいて来ました
スタークルーズはマハティールに近い
ゲンティン観光グループが所有しているそうです

ポートケランはちょっと川を遡った形でスタークルーズ専用の桟橋に着くのですが、例によって自分で180度回転して左舷着岸となりました。左の写真をクリックすると拡大図が表示されますが、この回転は面白過ぎです。
ポートケランからはクアラルンプール観光ツアー他が出ていたのですが、夫は出張で何度か行ったことがあり、私もどうしてもクアラルンプールに行ってみたいとも思わなかったので、港だけ見学することにしました。今回のクルーズで初めて桟橋に着岸したので、下船も気楽に行えるため、ツアー客が出ていったのを見計らって下船しました。ターミナルビルには期待した気の利いたみやげ物屋はなく、どっちにしろマレーシアリンギットも持っていませんでしたが、何の収穫もなく船に戻って来たのでした。
改めて大きい船です

1週間分の食料の積み込みはここで

ポートケラン上陸後夕方から水泳となりました。最初インド人はおらず、1人だけ中国系が泳いでいましたが15分程泳いだ所で今回は中国系が沢山入って来ました。一部の人は真剣に泳いでいましたが、残りは端っこで沐浴状態でした。日本だと大人が泳ぎもせずプールの端っこで浸かっているだけというのはあまりないと思うのですが…。それでも何とか30分ちょっと泳ぎ切り、冷たいビールと夫がずっと食べたがっていたポップコーンを注文して大満足しました。ポップコーンを頼んだ時、ボーイさんに「塩をまぶす?砂糖にする?」と聞かれた夫は、「ハ?!砂糖?」と目が点になって狼狽し、「さ、さとう」と思わず叫んでいました。「あ、塩だ」と言いなおした夫は、「塩かバターどっち?」と聞かれるかと思って準備していたと言っていました。あぶなく全くビールに合わない甘いポップコーンを食べさせられる所でした。

停泊中巨大コンテナ船が通り過ぎました久々の青空船の舳先からの光景

今回乗船したバルコニークラスは、その下のクラスと比べると1人あたり40,000円程高いのですが、キャビンあたりS$400(約32,000円)のダイニングクレジットが付いています。これは船内の有料レストランでの飲食代や、無料レストランで有料の飲み物(アルコール類やフレッシュジュース)を頼むのに使用可能です。私達は今まで基本的に無料レストランを利用していたため、アルコールをかなりの勢いで飲んでいたものの残高がまだS$130位残っている様でした(レセプションで残高を教えてくれる)。最後の晩にどこで食べようか多少迷いましたが、夫がバーで飲んでから一番高いイタリアンに行きたがっているムードだったので、有料の中華「ザ・ノーブルハウス」に未練を残しつつも素直に従うことにしました。

料理の方は前菜にガーデンサラダ、ほうれん草のフェットチーネ(ソースはドライトマトと鶏肉)、これら1人前を二人で分けて(そうしたら流石ちゃんとしたレストラン、最初から取り分けて持って来ました)、メインに夫はテンダーロイン、私は仔羊を注文しました。ワインは最初はグラスワインにするつもりでしたが、2杯頼むとフルボトルの値段になってしまう設定だったため急遽赤のボトルを注文することにしました。料理が濃厚でゆっくり出て来たため、二人で丁度いい感じでした。夫はこれで満腹になりましたがこれだけちゃんと食べたら当然甘い物が必要です。パンナ・コッタを注文し、気持ち悪がる夫を横目に完食しました。仕上げはエスプレッソ、夫はカプチーノでした。これにチョコやクッキー等の甘い物が付いてくるのもちゃんとしたレストランならではです。夕食終了はたっぷり3時間後の22時となりました。但しこの時間には夫がワインが来る前に「寒いからジャケット取ってくる」と言って延々20分近く帰って来なかった時間を含みます。待っている際中に店の人が「どこ行ったの?」とチェックしに来た位長い時間だったと思います。(夫はわずか5分だったと言ってますが)

長い廊下を通って部屋に戻って来るとホっとします。食事の間にベッドカバーがはずしてあります。
部屋に戻ってラフな格好に戻ってから出航した船の航行をチェックしに12F前方の「ギャラクシー・オブ・ザ・スターズ」に行きました。夜は他船の航行灯によって同行船なのか反行船なのかわかるのですが、それよりも何よりも航行用のソフトが凄過ぎます。電子海図表示とAIS(自動船舶識別装置)の組み合わせなのですが、本船の針路はもちろん、同じ海域にいる船舶の様子が一覧出来ます。右の写真は本船がまさにマラッカ海峡の航路に進入しようとしている所です。
電子海図にはターゲットとなる船が表示してあって、ブリッジでどの船を警戒しながら操船しているか一目でわかります。ブリッジにいる航海士がある船をクリックすると船名、大きさ、速度、針路はもちろんどこの港にそのターゲット船が進んでいるのかも表示されます。そして数分後にどうなっているのか刻々と表示が変化します。時の経つのも忘れ、夫と2人夜のマラッカ海峡を堪能してしまいました。