スーパースター・ヴァーゴ マラッカ海峡クルーズ乗船記(2005年12月16日)

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6日目 シンガポール(シンガポールから424海里、ポートケランから217海里)入港14時

楽しかったクルーズも最終日になってしまいました。「午後2時にシンガポールに到着するので、12時までに部屋を空けて下さい」と船内新聞にあったので今日は早めに行動する事にしました。 まず8時半からジョギングを25分。今日は7Fの「ザ・プロムナード(デッキ)」で走りました。1周500m位はあるのであまり退屈することなく走れます。ポートケランからのスケジュールに余裕があるらしく、船は昨日からずっと14〜15ノット程度でゆっくり走っています。船のスピードが遅くて風があまり来ないのと、13Fの「スター・トラック」と違い、7Fのデッキはゆったりしている事もあって走りやすかったのですが、その分勢いがついて朝食前にしっかりと汗をかいてしまいました。

右舷から反時計回りに走る前の方に行くと狭く一番舳先に近い部分
左舷の外に出た所船尾の部分右舷に抜ける通路

シャワーを浴びた後、朝食は2度目の「メディテレイニアン・ビュッフェ」に行きました。私は走った直後はあまり物を食べられないのですが、夫はモリモリと食べておりました。食事後は部屋に戻ってバルコニーでのんびり航海の最後を楽しむ事にしました。今までで一番天気が良いと思います。昨日からスピードが遅いので逆にコンテナ船には抜かれて行きます。それでもシンガポール間近なのでゆっくり走るタンカーや自動車運搬船をかわしながら、徐々にシンガポールが近づいてきました。
「バルコニー付きの部屋にして本当に良かったねぇ」と夫。大体いつも予約の段階では「部屋なんて寝るだけなんだから、どこでもいいじゃないか」と言う感じなのですが、「にっぽん丸」の時も私の「上のクラスの船室に」という強いリクエストで予約したデラックスルームに「良かった、良かった」と満足していたことを忘れないで欲しいです(その時も差額は私が払いましたが…)。
今日のシンガポール入港は、水曜日と違って東側の航路から客船ターミナルへ接近。お昼までに荷物をパッキングして部屋の前に置いておくと、ボーイさんがトランク他をターミナルまで運んでくれます。
お昼から部屋を使えないので、13F一番舳(オモテ)側のデッキで入港の様子を見学することにして、そちらに向かっていた所、突然船内放送が夫の名前を呼ぶではありませんか。何事かと耳を傾けると、先ほど提出した船内生活のアンケートの中から「ギャラクシー・オブ・ザ・スターズ」会場における「厳正な抽選」の結果、夫に賞品が当たったとかで、至急7Fのレセプションに来てくれとの事。「宝くじなど一度も当選していないのにこんなの初めてだよ」と夫もびっくり。入港見学を中断して7Fで大きな袋をもらいました。中味はスタークルーズのキーホルダーやサンダルや、Tシャツ、ジャケットなどの記念品一式。子供用が中心だったので自分で使えずちょっと残念ですが、面倒臭がる夫にアンケートを書かせた甲斐がありました。
ターミナルには、今日は大きく回頭せず入船のまま左舷着けで静々と定刻14時に着岸。 船内の精算は先程夫が行ったので、後は上陸するだけだといいのですがその前にもう一つ重要な仕事があります。最初の乗船の時に乗客全員がパスポートを船に預けたので、その返却を受けなければならないのです。

最大2,000名(後半のクルーズでは約1,000名)のパスポートを一斉に渡して着岸と同時に下船させれば混乱がおきるのは必至。そこでシンガポール籍とインド籍、その他の国の人にわけて船内の各地で別々にパスポート返却が行われます。「その他の国の人」は6Fの「ベラ・ビスタ」で14時から返却との事。着岸作業をゆっくり見終わって14時過ぎに「ベラ・ビスタ」に行ってもらった所、すでにパスポートを待っている人が200人以上いたとのこと。夫のもらった整理券は249番。30分位待たされて何とかパスポートを返却してもらいました。この後、下船してから入国審査場でまた列を作って待った事を考えると、この様に時差をつけて下船させる方が混乱や事故がないというメガクルーズの知恵なのだろうと思いました。

中国人やインド人はとにかくせっかちで早くから列をつくって並んでいるので、こういう時はもの凄く早く行くか、ゆったり構えて思い切り遅く行くのが混雑回避のようです。というわけで15時頃やっと下船口にたどり着いて、楽しかった5泊6日のクルーズが終わりました。
ちなみに気になる精算を代金ですが、あれだけビール類を飲んだにも拘わらず、バルコニークラスに予約した際についてくるS$400の船内食事用クレジットで大部分がカバー出来、1万円くらいの追加費用で済んだのはオトク感がありました。

←ターミナルビルからみたSSV。吃水がこんなに上がってバルバス・バウ(球状船首)が頭を出しています。
設備の面では、「にっぽん丸」の様にDVD/CDプレーヤーがあったらもっと良かっただろうと思います。ミネラルウォーターが毎日3本ずつ支給されたのは良かったですが、冷蔵庫があったらルームサービスをわざわざ頼まなくても船内で缶ビールを買って冷やしておけたのにと思います。更に自分でやるランドリールームがあったら衣類などを好きな時にラクに洗えるのに、SSVではランドリーサービスに頼むか水着や下着などは洗面所で手洗いして干すしかありません。日本船であったサービスが欲しいと思いました。
でもこの料金で、この素晴らしい巨大クルーズ船で海の大動脈、マラッカ海峡を5泊も堪能できたのには大満足です。フネ好きにはたまらないおすすめのクルーズだと思いました。【2006年4月記】