飛鳥U 年末年始グアム・サイパンクルーズ乗船記(2007-8)(2008年1月4日)

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10日目 横浜 入港14時
7時過ぎに眠い目をこすって起床すると、本船は新島の沿岸で時間調整のためかぐるりと一回りしている様でした。

部屋の左舷バルコニーからは9月「にっぽん丸」の「秋の横浜ウィークエンドクルーズ」で眺めた「白ママ断層」が朝日を受けていました。また、その向こうに富士山が顔を出しているのが見えました。

にっぽん丸2007年「秋の横浜ウィークエンドクルーズ」乗船記

鵜渡根(うとね)島利(と)島後方に新島

ここらへんは島が多く見ていて飽きませんが、1時間位で切り上げてそろそろ朝食に行くことにしました。スーツケースは9時までにドアの外に置いておく必要があったので、「9 Deck」と書かれたタグを付けて出しておくことにします。

最終日も11F「リドガーデン」に行きました。整腸作用を期待してヨーグルトLG21だけは和食の日を除いて毎日食べ続けました。

朝食後船尾から遠ざかる島を眺めました。左舷側はいつの間にか伊豆大島を通り過ぎる所でした。

「飛鳥U」でのゆったりした時間ももうすぐ終わろうとしています。日本では今日は仕事初め、週明けの職場復帰のことを考えると胃が痛くなりそうです。
部屋に戻るとスーツケースは回収されていました。身の回りのものはまだ散らかっているため、これらを片付ける必要があります。10日間過ごした第二の我家を撤収する作業は寂しい限りです。
10時からは最後の船内アクティビティーと思い「ドラム教室」に参加しました。ほんの入門編でしたが右手左手右足左足と全部違う動きをするのは大変です。講師は護身術教室の彼でした。
11時ちょっと前に本船は東京湾の入口に差しかかりました。速度は14ノットなので、かなりゆっくり走って入港時刻に合わせ調整しているようです。
湾内に入り船が増えてきました。商船三井のばら積み船「KOHJU」と行き交います。タグを従え堂々とした姿です。MOが今治の船主から長期庸船しています。
神奈川県の久里浜と千葉県金谷を約40分で結ぶ東京湾フェリーの「くりはま丸」。
航路であるにもかかわらず、至るところに小さな遊漁船が停泊しています。本船が汽笛を鳴らして何度か警告すると「ちっ」とばかりに本船の針路から避けていきました(一番手前の船)。
12時頃お馴染みの観音崎が見えてきました。観音崎灯台と東京MARTISが見え、右後方には富士山も見えました。
ここで本船は浦賀水道航路に沿って針路を北西に取りました。航路なので後ろからも同じように船が付いて来ていました。
小笠原海運の「おがさわら丸」です。東京の竹芝桟橋を10時に出港し、25時間30分かけて父島に向かいます。それにしても遊漁船が邪魔そうです。

正午過ぎに第一海堡と第二海堡を望みます。第二海堡の後ろは鶴見つばさ橋です。

昼食は5F「フォーシーズン・ダイニング」では鍋焼きうどん、11F「リドカフェ&ガーデン」は洋食ビュッフェでした。

川崎汽船の東南アジア航路コンテナ船「Singapore Bridge」1,064個積みです。川崎汽船が運航するコンテナ船は「○○ Bridge」と名付けられていることが多いです。
APL(American President Lines)の「APL Cyprine」5,016個積みです。
ばら積み船(Bulk Carrier)「Treasure Island」DWT52,000(スーパーハンディマックス)です。常石造船2005年出来の比較的新しいフネで、三光汽船が運航しています。この日は投錨していました。
13時10分の本船の位置。横浜港ももうすぐなので10ノットちょっとで走っていました。
いよいよ大桟橋が近づいて来ました。商船三井客船からチャーターアウトされている「ふじ丸」が停泊しているのが良く見えました。

横浜ベイフリッジをくぐります。あっと言う間の10日間でした。ついでに橋を走行する川崎汽船のコンテナトラックを激写しました。

大桟橋に近づくと、タグが左舷側にやって来て船首の方を押し、船尾の方をホーサー(曳航ロープ)で引っ張って時計回りに本船を回し始めました。この頃、入港時のバンド演奏が7Fのプロムナードデッキで始まりました。「飛鳥U」はビッグバンドが乗っているので派手で華やかです。
横浜港大桟橋(OS)に繋留するという信号旗です。第二代表旗、「O」「S」を示しています。

本船は180度向きを変えて右舷後進着岸します。海上にいると感覚が麻痺しますが、こうして大桟橋に近づくと改めて本船の大きさに感心してしまいます。
桟橋に「N」旗が置いてあります。ここに船橋(ブリッジ)が相対するように着岸せよとラインズマンが指示しています。
入港予定時刻の14時ちょっと前にプロムナードデッキに下りて行きました。クルーズディレクターのボブさんを囲み、皆で楽しそうに踊っていました。
入国手続きをしているので下船までにはまだ時間がかかりそうです。11F「パームコート」に行ってお茶を飲むことにしました。
窓の外ではガラス掃除が始まりました。太平洋の荒波に揉まれた汚れを綺麗に落としています。さすが客船、行き届いた気配りです。
入港から1時間余りたった15時15分頃、漸く下船案内がありました。何度も上り下りした階段を下船口まで下っていきます。寂しいなぁ…。

下船口ではオフィサーやクルーが勢ぞろいして見送ってくれました。

下船して名残惜しく「飛鳥U」を見上げます。このフネで世界一周に行けたら素晴らしいことでしょう。
パスポートは下船した直後に部屋番号と名前を告げで返却されました。また降ろされていた荷物を無事ピックアップし、税関を通りました。ここからアルバイトの青年がカートで地下駐車場まで荷物を運んでくれました。さすが飛鳥、手厚いサービスでした。
駐車してあった愛車も無事エンジンがかかり、横浜港大桟橋を後にしました。非日常だった10日間から日常に戻らなければなりません。何度も振り返り「飛鳥U」に別れを告げました。【2008年6月記】

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