プライド・オブ・アメリカ ハワイ4島周遊クルーズ乗船記(2007年3月13日)

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4日目(火曜日) マウイ島カフルイ(ホノルルからから476海里 ヒロから255海里)出港20時
オーバーナイトでカフルイに停泊中です。前日、日本語ツアーが設定されている「ハレアカラ山頂ツアー」を申し込むことが出来たので、早起きして行くことになりました。以前ハワイ島「マウナ・ケア」の山頂付近から、遠くマウイ島の「ハレアカラ」の山頂を見て(直線距離約130km)、その大きな姿と美しい名前にいつか機会があったら行ってみたいと思っていた山です。かと言って山への道路事情がわからなかったため事前にレンタカーの手配もせず、自然体でいたところ按配良く夫が「行ってみようか」と言ってくれたので丁度良かったです。(右の写真がハワイ島から雲海ごしに見えたマウイ島のハレアカラ山)
7時45分岸壁に集合で、観光バス1台の半分くらい日本人参加者が集まっていました。このクルーズには「クラブ・ツーリズム」「阪急交通社」からの団体ツアーが入っていましたが、日本からの単独フライ&クルーズはどうやら私達だけの様でした。「プライド・オブ・アメリカ」には日本語を話すスタッフがいて安心、とNCLアメリカの案内にはありましたが、電話をしてもなかなかつかまりませんでした。英語を話せないと例えばレストランの予約1つにしてもこの方を頼らざるを得ない訳で、船内新聞の和訳から、通訳まで1人ですべてが満足するサービスを提供するのは難しいと思います。この点ツアーは両方とも添乗員さんが日本から同行していたので、いざとなれば何とかなる安心感は大きいだろうと思いました。
「ハレアカラ山頂ツアー」は半日で56ドル、英語のツアーより10ドル高い設定です。ガイドさんは日系4世の女性で、日本語はちょっとヘンでしたが意思疎通は全く問題なく楽しい解説でした。カフルイを出発したバスは37号線ハレアカラ・ハイウェイをプカラニ(Pukalani、天国への門という意味のハワイ語)の住宅地を抜けていつしか山道に入って行きました。1時間程走って海抜2,000mにある休憩所でトイレおよび高度慣らし休憩がありました。
その後30分かかって残りの1,000メートルを上り、ハレアカラ火口のビジターセンターに到着しました。ハレアカラ山頂からは、マウンテンバイクで一気に下るツアーが人気らしく、船からのツアーも設定されていました。

この火口はなかなかの壮観で、地球とは思えない光景でした。そこから徒歩で5分くらい、火山岩がごろごろした道を登ると、ハレアカラの巨大なクレーターが一望できる場所に到着しました。夫によると、阿蘇山の景色を10倍位雄大にしたって感じだそうです。前回ハワイ島「マウナ・ケア」の山頂付近(山頂は4,200m)で高山病になりかかって死にそうだった夫は「3,000メートルまでは大丈夫」とつぶやきながら、今回はすたすたと歩いていました。

とりあえず登ってみると火星のような火口別の場所から見えた観測所

帰り道は右に座っているとスリリングな左カーブがいくつかありました。麓に戻ると例によってバスごとお土産やさん、それも黒サンゴ店に連れて行かれ30分ほど寄り道しましたが、昼の1時半頃無事船に戻りました。ガイドのなぜか「みなさん、8月にまた来るでしょう?」というよくわからない連呼が呪文の様に耳に残っていますが、一度は来てみたかった「ハレアカラ」を手軽に満喫できて良かったです。
今日は一日雲が低く垂れ込め、外は雨模様の天気なのでジョギングは船の6階のデッキで、40分間12周(約6,500m)走りました。今日はかなりの人が上陸しているのか、部屋にいるのかデッキにはさほど人影もなく、ジョークの相手に時間を取られる事もなくゆっくりと走ることが出来ました。
14時頃走り終わってシャワーを浴び、お腹も空いてきましたが、丁度この時間、定番「アロハ・カフェ」はランチとディナーのメニュー入れ替え時で何もありません。 24時間営業の「キャデラック・ダイナー」は初日のチキンスープのトラウマのせいか、どうしても行く気になれず、趣向を変えて13Fの「キーウェスト・バー&グリル」に行ってみる事にしました。ここはハンバーガーやホットドッグ、グリルドチキン等を追加料金なしで出しくれます。ハンバーガーを頼んでのんびりと待っていたら、パテ以外は自分で用意して待つ方式でした。慌ててバンズに玉ねぎとレタスを挟んでお皿を差し出すと、ちょっと焼けすぎたパテをのっけてくれました。
この間夫はMGD(Miller Genuine Draft)を買っており、ケチャップとマスタードを付けて極めてアメリカっぽい昼食となりました。シンプルで美味しかったです。終わった後は同じ場所にあったフレンチフライをスナックがわりに食べながらしばし読書をしました。
その後部屋でまどろんでいると、17時半頃急に夫に起こされ、不意を突かれて不機嫌に起きたらもうすぐ出港だから外に行こうと言います。趣旨はわかりますが、もうちょっとこちらのペースも気遣ってほしい所です。最初は13Fの方に行きましたが、ぐるりと気軽に1周出来なくて面倒なので、6Fデッキに降りて見物していました。
当初岸壁のある左舷からフネがスラスターを使って離岸するのを見ていて、それから右舷に回り遠ざかるハレアカラ山を見送りました。フネは後進気味に離岸後、トモを右にふって港の入り口に船首を向け、徐々にスピードを上げて行きました。ほぼ予定どおり18時の出港でした。
右舷かなり前の方でしばらく浪頭を見ていると、夫が「あれ、鯨なのかなぁ、ところどころで潮吹いてる」「えっどこどこ」確かに目を凝らしていると時々遠くにシュっと白い潮が。そのうち外人達も「ウェール」「オー」と騒ぎ出しました。カメラで狙いましたが暗くなりかけでなかなかうまく撮れず、一番近づいた時に何とか1枚撮影出来ました。この時たまたま右舷にいたごく一部の乗客しか目撃できないほんの数分の出来事でした。
ハレアカラ山は遠くから見るととても標高3,055mの山には見えません。マウイ島はもとは2つの島がハレアカラからの溶岩でつながった島だそうです。右は西マウイのプウ・ククイ山(標高1,765m)ですが、こちらの方が高く見えてしまいます。
今晩は、特段レストランは予約していなかったので、第一のピークが過ぎた20時頃「スカイライン・レストラン」か「リバティー・レストラン」に行く事にしていましたが、その前にちょっと一杯という気分になった夫がバーを物色し始めました。すると今日は周囲の雰囲気が何か華やかです。「?」と思ったら今日はフォーマルナイトだったので、お洒落に気合の入った人々があちこちで写真を撮影しています。船内新聞にはフォーマルで決めたい人はどうぞ、と書いてあったのであまり気にしていませんでしたが、やはり普段着でブラブラするのはちょっと気が引けたので、いったん部屋に引き上げてハワイのフォーマル、アロハシャツとアロハドレスに変身しました。
5Fの「スカイライン・レストラン」が30分待ちで、ペイジャーを渡され、1つ上の階の「ナパ・ワインバー」で待つ事にしました。夫は「考えるのが面倒だから」とハウスワインのシャルドネ(今回のクルーズでの定番でした。すぐ通じるから)、私はカンパリ・オレンジを。おつまみがとり放題なのがちょっと嬉しかったです。ナッツの他、ちゃんとしたチーズがあるのは外国船ならではです。
30分ちょっとして飲み終わった頃、ちょうどペイジャーのランプが赤く点滅して順番が来たことを教えてくれました。夫は「ボルケーノ」というフルーツを溶岩に見たてたグリーンサラダ、とBBQリブ、私はちょっと胃の疲れを感じオックステールスープとガルーパ(ハタ科の白身魚)のマンゴソースにしました。普段は肉と魚があったら間違いなく肉を選択するので、これはちょっと黄信号です。でも仕上げにバニラアイスのチョコレートファッジがけを食べました。
ところで、この船にも専属のカメラマンが3人乗っていて色々な所で撮影しています。以前乗った日本船よりもひんぱんに食事中にもテーブルを回って来て撮影して行きます。彼らは笑顔を引き出すのがとても上手だと思いました。撮影された写真は5F「フォト・ギャラリー」で展示・販売されています。