プライド・オブ・アメリカ ハワイ4島周遊クルーズ乗船記(2007年3月14日)

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5日目(水曜日) ハワイ島コナ(ホノルルからから617海里 カフルイから141海里)入港--時 出港--時

朝寝ていると7時頃、ドア越しに船内アナウンスが聞こえました。男性の声でキャプテンがどうの、「コナ」とか「ソーリー」とか言っていて、船は止まる気配なく走っています。くぐもった声のアナウンスを総合するとどうやら今日はコナに上陸出来ないようです。次いでクルーズ・ディレクターの女性の声で、これは音量が小さくて更に聞き取りにくかったのですが、「オプショナル・ツアーは取り消す必要がない」と言っているので、もう間違いないでしょう。半分夢うつつではあったので夢だったのかもと思いつつ、次に起きたら9時でまだフネは走っています。やはり夢ではなく、コナは抜港でした。とりあえず夫を起こしましたが、アナウンスも何も気づかなかったそうです。
コナは一度来たことがあったので土地感もあり、効率良く上陸してショッピング他を出来そうだっただけにちょっと残念です。コナは今回の寄港地で唯一テンダーボートによる上陸だったので、波がちょっとあると船長が危険と判断するのでしょう。 仕方なくでも朝食はいつもの「アロハ・カフェ」に行きました。それから5F「フォト・ギャラリー」で乗船時の写真を買い、5F「レセプション・デスク」脇のダイニング用予約デスクに「ジェファソンズ・ビストロ」の予約を取りに行きました。最終日の金曜の夜をと思ったら、それは木曜日にしか受け付けないと言われたので、面倒だから木曜日の予約を入れました。
部屋に戻ってプールサイドにでも行くのかと思っていましたが、フネが走っていて波の音が良く聞こえるからと二人でバルコニーで海を眺めることにした。昨夜は16秒ぐらいの周期でピッチングしましたが、今日も結構うねっています。今までは静かに走り過ぎて少々物足りませんでしたが、これは適度ないい感じの揺れです。
本船は12時半頃半速モードになり、右舷前方には再びマウイ島、ハレアカラ山が見えました。船内各施設の写真を全部撮影していないので、船内探索をもう一回りと考え、上の方から降りようと13Fに行ったらフネの先頭の方に人だかりがあります。それはホエール・ウォッチングをする人達でした。
広い海に鯨を見つけるのはとても難しかったのですが、運がいいと所々で潮を吹いたり海上に上がって来たりするのを見ることが出来ます。特に大きい水しぶきを上げる姿には何となく感動しました。図らずもホエールウォッチ。しばらく鯨を楽しみながらトモの方に行くと親子鯨がゆうゆうと泳いでいました。母鯨がジャンプ、それに続いて子供がジャンプ。フネの左舷後方から後方に泳いでいく姿は微笑ましかったです。しかしこれを写真に収めるのは至難の技で、気付いてシャッターを押した時には遅すぎてしまいます。魚群探知機でもあって、予め浮上する地点がわかればいいのにと本気で思いました。

12倍ズームで手の部分でしょうかほとんどの写真がこう(潜ったあと)

そのまま「アロハ・カフェ」でソフトクリームとコーヒー類を楽しみました。今晩は「レイジー・ジェイ・テキサス・ステーキハウス」でステーキを予約しているのであまり食べる訳にはいきません。

「アロハ・カフェ」にはソフトクリームを自由に作れるマシンが置いてあるのでとても危険です。
しかしこの時間13F後方の「ワイキキ・バー」(左の写真)や11F「ゴールドラッシュ・サルーン」ですっかり出来あがっている人達もいて退廃的です。メイン・ダイニングでも水しか飲んでいない人達が多く、ディナーなのにアルコールを取らないかと思えば、アル中の様に明るいうちから飲み続けている人もいて対象的な船内はまさに両極端が存在するアメリカです。ただどんなに飲んでも、いわゆる「酔っ払い」へべれけおやじの様な人がいないのはアルコール分解酵素の絶対量の差でしょうか。
ジョギングは10周、35分。今日は他に真面目に走っているもう1組のカップルがいたので、刺激があって良かったです。走り終わる頃に左舷側に鯨がアクティブで良く見えると船内アナウンスがありました。マウイ島を左舷側に見ながら確かに広い範囲で鯨の姿を確認することが出来ました。またデッキでは、鯨の種類や分布などを説明するちょっとしたレクチャーも開かれておりました。それにしてもこれだけ沢山の鯨を見ると、鯨は確かに以前は絶滅の危機に瀕していたけれど、今は増え続けているのではないかと思います。
戻ってシャワーをした後、17時15分から「ハリウッド・シアター」で下船の説明会があるというので夫に1人で行ってもらいました。日本人向けの下船説明会も別途ある様でしたが、船内新聞の英語版(原文)はいろいろ先々の事や包括的な事も書いてあるのに対し、日本語版は前日の夕方に翌日の分を急いで翻訳して作成するらしく、どうも情報が後手になっています。いつ日本人向けの下船説明があるのか、それと本日の説明会と日本人向けのそれは重複するのか、両方出る必要はないのか、日本からのツアーで来ている乗客は添乗員がいるので良いでしょうが、本船はせっかく日本人向けのスタッフがいるのだから、個人で乗船した日本人客にもその辺の手続きについて前広に知らせてほしかったです。
下船説明会の帰りに夫にビールを買ってきてもらうことにし、11F「ゴールド・ラッシュ・サルーン」からポップコーンを持って来てもらいました。これと持参した岩海苔と行きの飛行機でもらったOTSUMAMIが本日のおつまみです。マシーンから取り放題のポップコーンを部屋のバルコニーで食べながらビールを飲むのは、しばし幸せなひとときです。
ステーキハウスの予約は19時だったか半だったのかちゃんと覚えていなかったので、7時10分頃行ってみることにしました。そうしたら19時半の予約だったようですが、どうぞと入れてくれたのでディナーに突入しました。赤ワインをフルボトルでオーダーし、私はシュリンプカクテルとロブスタービスクの前菜と14オンス(397g)リブアイを。夫はクラブケーキとアイスバーグレタスの前菜、フィレミニオン6オンス(170g)。ちょっと多かったですが何とかクリアしました。雰囲気はなかなか良かったです。フィニッシュはアイスクリームにチョコ・ファッジかけて、ナッツをまいてくれと言ったらナッツはあるかどうかわかんないヨーということで厨房に帰ったウエイターが、ちゃんとクルミをかけて持って来てくれました。

手前シュリンプ、奥クラブケーキアイスバーグ・レタスロブスター・ビスク
付け合せのアスパラとポテトマッシュルームフィレ・ミニオン
今回は赤のボトルワインを注文し、久々に牛肉を400g近く完食したので大満足です。
リブアイステーキとベイクトポテトナッツがけアイス
「プライド・オブ・アメリカ」には5つの無料レストランと3つの有料レストランがあり、この「レイジー・J・テキサス・ステーキハウス」は20ドル加算の有料レストランです。アメリカでは「ステーキハウスにハズレなし」のセオリーがあると思うのですが、ここはまさにその通りどころか雰囲気を含め大満足でした。ちなみに夫によると「クラブケーキ(カニのメンチカツみたいなモノ)もハズレなし」だそうです。
その後、「ハリウッド・シアター」でラジオ・デイズという今度はプロの出し物があったので見に行きました。歌あり踊りありのエンターテインメントでした。(例によって上演中は写真撮影禁止)

その後お約束のナイトクラブ「マルディー・グラ」。テーマは「Back to the 50's」。お腹一杯でお酒は飲めず、ビートルズの「ツイスト・アンド・シャウト」と「スタンド・バイ・ミー」がかかった時に踊りに行きました。途中は乗客出演の「ベスト・ツイスター・コンテスト」と「エルビスそっくりさんNo.1」などのエンターテインがありました。このエルビスは乗客代表の3名が、エルビスの歌に合わせてエルビス顔負けのアクションで物マネを競うものだったのですが、3人目のエルビスがステージにいる時に客席から白い物が投げ込まれました。司会が拾うと白いブラジャー!彼の奥さんが内助(?)で投げ込んだのでした。これには観客がやんやの大喝采で、結局彼が優勝をさらったのでした。平均年齢の高い日本船では考えられない盛り上がり方でした。

部屋に戻ったら窓の外に遠くホノルルの明かりが見えました。そして夜中の12時を過ぎると結構ヘビーなピッチングが始まりました。寝なきゃ。