セレブリティ・マーキュリー アラスカクルーズ乗船記(2008年7月18日)

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6日目 シトカ 入港8時 出港15時
シトカには定刻の8時に入港したようですが、ここは大型客船の着ける桟橋がないため、テンダーボートによる上陸となります。早起きの夫が撮影に行きましたが、本格的な雨が降っていることもあり、どこがシトカ?という感じの写真を3枚だけ写して帰って来ました。

朝食は8時半頃いつも通り11Fの「パームスプリングス・カフェ」に行きました。列が短かかったら絶対挑戦しよう思っていた、卵料理のコーナーに3人しか待っていなかったため、並んで目玉焼きを作ってもらいました。固焼きが好きなので両面焼き(turn over)にしました。左のフライパンが私のです。

船尾の方で席を取ってくれていた夫と合流すると、今度はワッフルの列が少ないのが見えたため、昨日に続きそちらも攻めることにしました。今回はタイミング良く丁度焼きあがったため、ほとんど待つ必要がありませんでした。ワッフルを受け取ると写真右側にあるトッピングコーナーからまたまたホイップクリームとストロベリーソース、チョコレートソースをテンコ盛りしてしまいました。

夫の朝食。カロリーを気にして甘味料です。私の朝食。玉葱の下はスモークサーモンが。ワッフル。バターもはみ出ています。

食べている最中に、小ぶりの綺麗な船がゆっくりと近づいて来ました。商船三井客船の「にっぽん丸」に似た船型ですが、バルコニーが目立っています。ぐっと近寄ってきた所でファンネルの「Regent」が読めました。全室スイートでラグジュアリー船として名高い「セブンシシーズ・マリナー」でした。いかにも高級船らしい優雅な雰囲気です。
テンダーに乗る場合は、通常7F「セレブリティ・シアター」に集合して順番待ちをする必要がありますが、スイートルームの場合は前日に優先乗船券が配られており、6Fの映画館(シネマ&コンファレンスセンター)に集合でした。10時過ぎに入口まで行くと係員が一人いて、「映画?それとも上陸?」と聞かれました。上陸するピークは過ぎたため、映画館は既に他の行事に使われている様でした。
係員は無線で「これから二人行く」とテンダー乗り場に伝え、私達にまっすぐ乗り場に行って下さい、とのことで、やはり優先的に乗船出来ました。テンダーに乗ること約10分、シトカの町に上陸しました。
一応日本から持って行ったガイドブックに地図はありましたが、上陸地点がどこかいまひとつわかりません。また、本格的な雨なのに我々は傘を持っておらず、とりあえず大きな橋の下で雨には濡れないものの、中心部と思われる場所に歩き出すのは勇気がいります。どうしようかなーと、とりあえず珍しいツーショットを望遠でカメラに収めました。
と、そこへ中心部への無料シャトルバスというのがやって来たため、他の乗客と一緒に乗り込みました。数ブロックでヨットハーバーの前のみやげ物屋の前に着きました。そこでビニールのカッパ(1.5ドル)を買い、これで安心と歩き出しました。
シトカはその名前から想像出来る通り、ロシア人によって造られた町なので、町の中心部にロシア正教の教会がありました。
また、お土産にはアラスカっぽいものよりも、マトリョーシカを始めとするロシア調の民芸品の方が目立つ感じで売られていました。
気温は10度ちょっとだと思いますが、雨が冷たかったため、夫がついに「アラスカ」と書いてある黄色いジャケットを買った以外には買い物欲も起こらず、テンダー乗り場に戻ることにしました。ケチカン、ジュノーでは19.99ドルでしたが、ここシトカでは24.99ドルだったのが悔やまれる所です。

途中「キャッスルヒル」という城跡があったので、階段を上って行ったところ、天気さえ良ければ見晴らしの良さそうな展望台のようになっている所でした。ここは元は先住民のトゥリンギットインデアンのキクサディ一族の砦だったところで、その後ロシアが入植して移住隊を率いたバラノフの家となりました。1804年にロシア人達が先住民を大虐殺して一掃したこと等がプレートに書いてありました。その後、テンダー乗り場に戻る途中に駆け足で観光ポイントとおぼしき場所を通り過ぎました。
入口の階段大砲とエッジカム山(シトカ富士)そこから見た本船マーキュリー
トーテム・スクエアトーテム・スクエア後ろの建物郵便局と裁判所の入る建物
「セブンシシーズ・マリナー」の乗船客は「Regent」と書かれた傘を持って優雅だったのですが、私達は傘もなくカッパを来たのみだったので、ずぶ濡れ感たっぷりのシトカ上陸が終わりました。でも観光時には傘は邪魔なので、まぁこれはこれで良し、と言ったところでしょう。
テンダーはひっきりなしに往復していたため、ほとんど待つことなく本船には12時40分頃戻りました。
雨が止まないため、トラックを走ることが出来ず、6Fのデッキを早足で40分ほど歩きました。この最中に本船の最終のテンダーが帰って来ました。

一方「セブンシシーズ・マリナー」の方はまだゆっくり泊まっているのか、テンダーが行き来していました。

ところで、このシトカは実は日本とはかかわりが深く、1993年までは日米の商社等が出資したアラスカ・パルプ社があったそうです。また、テンダー乗り場のあったオ・コネル橋の左側に見える島は日本人漂流者が流れついたとかで、ヤポンスキー(日本人の)島という名前が付いていました。
ヤポンスキー島オ・コネル橋(右の橋脚下がテンダー乗り場)
岸壁から離れるという作業がないため、出港もいつの間にかという感じで、セブンシシーズ・マリナー」が遠ざかって行きました。15時過ぎたので、ハーマンがアフタヌーンティーセットを持って現れました。彼によるとシトカは先週はいい天気だったとのことでした。
歩いただけでは運動が足りないと、夫がジムに行っている間の16時過ぎにハーマンがカナッペを届けてくれました。この時刻になると、本船は予定通り外洋(太平洋)に出たため、船長の予告通り25ノットの風が吹き付けて結構うねる中を航行し出しました。船は大きいのですが、ミシミシと音を立て始めました。「揺れてますねー」と言うとこの辺りは普段はcalm(穏やか)なのですが、とのことでした。
カナッペが来ると冷蔵庫のビールを1本づつ飲んでしまいます。でも今日はフォーマルディナー、必ずワインを注文することになるので、これ以上は我慢することにしました。と、思ったら夫がいつの間にかまたミニボトルを1本空けてしまいました。
外を見ると、今回のクルーズでは見たこともない位白く波頭が立っていました。ローリングとかピッチングと言うよりは、時々ガタガタと揺れる感じでした。
本航海二回目のフォーマルは、フェアウェルディナーでもあります。正装して「マンハッタン・レストラン」に行く途中、お約束の写真撮影をしてもらいました。

Appetizers

  • Chicken and Leek Quiche


  • Portbello-Roast Bell Pepper Terrine, Pink Peppercorns Crusted Goat Cheese and Basil Pesto
Soups

  • New England Clam Chowder


  • またワイン…
Salads

  • Green Leaf of Iceberg Lettuce


  • Belgian Endive, Celery Root, Pear, Dried Cranberry and Candied Walnuts★
  • Granite


  • Selection of Breads
    今日のパンも美味
Entreés

  • Fillet of Sole Meunière
    Pan Seared-with Caper-Lemon Butter,
    Seasonal Vegetables and Boiled Potatoes


  • Lobster Thermidor
    Savoy Saffron Rice and Broccoli
ベイクトアラスカは、飛鳥Uの時と同様、デザートタイムになるとウェイターが列を作って運んで来ました。アラスカ沖にいるのですからこれこそ本場モンです。メレンゲの部分がクリーミーで美味しかったです。おかわりをしたい位でした。
今日はオマケにプチフールも付きました。スダルノは、翌日10時45分からのブランチについて、固定シートじゃないから自分はサーブしないと思うけど是非来て下さい、と案内してくれました。いやぁ、今日のディナーも大満足でした。
部屋に戻ると下船用書類一式(写真はカナダへの入国書類)が置いてありました。まだ一日航海日がありますが、楽しかったクルーズが終わってしまうみたいで寂しいです。
本日のメインショーは21時から本船専属エンターテイナー達による「Dance around the World」という予定だったので22時半過ぎに出かけましたが、入口で係員の女性に「プログラムが変更になった」旨告げられました。船が揺れるので踊れないらしく、急遽翌日のプログラムに変更になったとのことでした。それでもよろしければ、ということだったのでとりあえず見ることにしました。こういうやり取りは夫の想定外だったらしく、何のことを話しているのか全くわからなかったそうです。
司会をするクルーズディレクターのカナダ人、ジェフ(・ポッツ)。トークがとても上手で英語もイギリス語に近く綺麗です。
最初は男女ペアによるバレエ、次がジャマイカのNo.1コメディアンマチルダ、とのことでしたが、これはパトリックという芸人の腹話術でした。半分ぐらいしか聞き取れませんでしたが、久々に英語のコメディーで笑いました。夫はその更に半分ぐらいしかわからなかったらしく、「帰国子女は伊達じゃないな」と言い久々に私のことを見直したようでした。
ショーが終わって出口の所には、パトリックとマチルダ(人形)が記念撮影に応じていました。マチルダはなかなかの美人でした。
部屋に戻る途中、11Fのデッキを見てみましたがかなり本格的な雨が降って、床がツルツルすべりそうでした。
相変わらず船は揺れています。GPS地図によるとまだしばらく外海なので、朝まではこの位揺れるのでしょう。ただ、お正月の北太平洋の時よりもうねり自体は大きいかもしれませんが、船が長いためか不愉快なピッチングはありませんでした。風速は船長が予告していた通り25ノット(13m/s)もありました。