30日目 5月2日(月) 終日航海日 日出7:27 日没19:09
航海情報天候気温正午位置風向風速船の揺れジョギングデッキマシン陸上合計デッキ累計距離累計
晴れ24.5℃15-35S 005-57W東10m/s- 14周--6km329周159km
船内情報講演等イベントメインショードレスコード食事情報ランチ(6F)ランチ(11F)ディナー
-アスカUアフリカンディナー-カジュアル豆腐ハンバーグ洋食多国籍
8時半に起床し、バルコニーに出ると前方に大きな島が見えていました。最寄のアフリカ大陸から約2,400km、大西洋の真ん中に浮かぶセントヘレナ島です。10時半頃再接近とのことで、まだ遠いのですが迫力があります。

食事前に思わず12Fまで見に行ってしまいました。するとメインマストにユニオンジャックとセントヘレナ旗が掲揚してありました。

とりあえず朝食に行くことにします。「パーム・コート」の入口のところに五月の節句の兜が飾ってあるのに気付きました。
今日もツイストバターロールの他、デニッシュも取りました。キャベツとベーコンのスープはなかなかの味でした。
態勢を整えて、9時50分頃からセントヘレナ島ワッチに入りました。場所はいつもの11Fオモテ、「ビスタ・ラウンジ」の外の部分です。本船は島を左に見て通過するようです。
島は長い方が15km、短いほうが10kmぐらいのオムレツのような形状で、平たい部分がないため飛行場がありません。よってケープタウンからの月1〜2回の船便(RMS St. Helena)が唯一の交通手段なのだそうです。さすが大物ナポレオンが連れて来られただけのことはある不便さです。
船が島に近付くにつれ、その険しい地形がよく見えるようになりました。
10時15分頃、本船は島沿いに回るため左に舵を切りました。

なだらかな斜面に家が貼り付いているのが見えて来ました。一番高い部分には要塞も見えます。

フネは首都ジェームズタウン(James Town)の方に回りこんで行きます。クルー達も興味津々です。
ジェームズ湾(James Bay)の入口には砲台のような物が見えました。
ジェームズタウンが正横になりました。島の人口は4,255人(2008年)ですが、どういう生活をしているのか想像がつきません。古くはヨーロッパとアジアを結ぶ船舶の補給基地として栄えましたが、スエズ運河開通(1869年)後は衰退してしまったそうです。
一番高い所にある「ハイノール砦(High Knoll Fort)」は海抜584mの所にあり、1874年に現在の形になったそうです。
10時40分頃、島の周回コースから離脱しました。一番近い時は2マイル(3.7km)のところまで近寄りました。海図がしっかりしていないと寄れない距離だと思います。
セントヘレナの領海に入ってはいますが、寄港する訳でもないのにその旗を掲揚するのは珍しいんじゃないかと夫が言いました。島からは見えなかったかもしれませんが、最大限の敬意を払ったことになります。
「飛鳥U」はゆっくりとセントヘレナ島を離れていきました。
絶海の孤島、ナポレオン最後の地を間近に見た余韻に浸りたいところですが、ダンス教室の時間が近付いて来たので10時50分頃ワッチを開きました。

「セントヘレナ島(2011年5月6日)」
ダンス教室では初種目、「サンバ」が始まりました。足を小刻みに動かす必要があるため、年配の方々にはちょっと大変そうです。
昼食はスキップしてジョギングを済ませ、そのあとはプールサイドでのんびりしました。ブリッジ教室は毎日開催されている訳ではないので、ない日は時間に余裕が出ます。

そしてお腹が空けば「リド・グリル」のものを見繕って、プールサイドで優雅に食事をします。ハンバーガーとたこ焼きにしました。

甘い物も、とかき氷コーナーでまず小倉抹茶を作ってもらい、アイスクリームの所に持って行ってバニラアイスをトッピングしてもらいました。数日前に誰かが持っているのを見て「なるほど、そういう組み合わせもアリなのか」とやってもらったものです。
16時からの「タンゴ」は先に進まなくて良かったです。一応A面とB面の最後までですが、脱落しそうな初心者のためにこちらも「再入門編」が開かれることになりました。

18時から「アスカUアフリカンディナー」です。ディスプレイに力が入っています。

そしてクルーズディレクター、ボブさんの「テキーラコーナー」へ。グイっと出されたテキーラを「受けて立つ」とばかりにグイっと飲み干します。調子に乗っておかわりもしてしまいました。
まだ18時をちょっと過ぎたところですが、料理を取り終わって食べている人が沢山いるのを見ると、少し早く始まったようです。

ペイストリーセクションのディスプレイも凝っていました。帆船や「ASUKA」「NYKクルーズ」のロゴが良く出来ています。

もちろん、アフリカンなお面も出来上がっていてぬかりはありません。

料理をチェックに行くと、日本ではまずお目にかかれない「飛びカモシカ」「ヌー」「インパラ」などの食材を使った料理がありました。

飛びカモシカ(Springbok)の焼きそばヌー(Gnu)のステーキインパラ(Impala)のカレー

大体様子がわかったので料理を取ることにします。でもデッキディナーの日はフリードリンクに目が眩んでついつい飲みの方に忙しくなってしまいます。

定番イセエビの他、先ほどの牛・鹿系の肉も取りましたが、言われなければわからない位普通な感じでした。

とりあえずデザートまで食べました。ヌーの後に普通にオペラのような定番ケーキを食べられるのも船旅ならではかもしれません。
日没(19:09)を過ぎた頃、アフリカ ディグゥのメンバーによるドラムの演奏が始まりました。

直前の航路変更で訪れることになったアフリカ諸国、「南アフリカ」「セネガル」「モーリシャス」「ナミビア」の国旗が並んでいるのを見るのは感慨深いものがあります。

ふとフネにいることを忘れてしまいそうですが、「飛鳥U」はファンネルから悠然と煙を吐いて進んでいます。
アフリカのドラムはダイナミックで、またダンサーの女性達の動きはトランス状態というかなかなか日本人では見られない雰囲気でした。
空はどんどん暗くなり、ドラムに「瀬木貴将トリオ」のドラマーが飛び入り参加してまた盛り上がりました。そのうち乗船客も手を叩きながら踊り出し、もちろん私達も参加しました。
ということで20時の終了まで、本船のプールサイドは今までにない盛り上がりを見せました。
遊び足りない、と顔見知りに誘われた夫が初めてカジノ「モンテカルロ」に行くのにくっついて見ていました。
更にこの日は6F「クラブ・スターズ」で20時半から2時間のカラオケタイムがあり、どんな感じなのか二人で行ってみることにしました。昔ながらのアナログなリクエスト方式ですが、ちゃんと司会の人が仕切っていて新鮮でした。
そこで尊敬する植木等の「ゴマスリ行進曲」やら、これから訪れるメキシコに思いを馳せて橋幸夫の「メキシカン・ロック」を歌う夫でした。
セントヘレナ島あり、アフリカンディナーありと、終日航海日にしては内容の濃い一日となりました。