55日目 5月27日(金) 終日航海日 日出3:39 日没--:--
航海情報天候気温正午位置風向風速船の揺れジョギングデッキマシン陸上合計デッキ累計距離累計
曇り6.0℃66-10N 012-50E北東8m/s- -8km-8km469周294km
船内情報講演等イベントメインショードレスコード食事情報ランチ(6F)ランチ(11F)ディナー
--サイ イエングアンコンサートカジュアルお茶漬け洋食中華
今日の終日航海日は少々ルートを変更し、外洋ではなく内海の水路を通って北上する予定であると昨日船長から案内がありました。そのためか朝の船長の放送はいつもより早い8時だったのですが、すぐには目が開きません。
結局9時過ぎまで起床出来ませんでしたが、もっと早起きしていればバルコニーからヴェーガ群島(Vega archipelago)が見られた筈です。ケワタガモの羽毛を採取することが主産業である、島独特の暮らしと景観が世界文化遺産登録されているそうです。そう言えばそんなようなドキュメンタリー物を見た気がします。
起きるのが遅くなったので、朝食は6F「ザ・ビストロ」で軽く済ませました。最近ミューズリのコーンフレークがけが気に入っています。
食事後は5Fの「アスカプラザ」に下り、そこに置いてある新聞に目を通しました。
10時20分頃、ブリッジの船長から「右にセブン・シスターズがご覧になれます」と放送がありました。ケープタウン、ガイランゲルフィヨルドの滝に続きこのクルーズ3つ目のセブン・シスターズ(De syv søstre)です。今朝から航行しているのはヘルゲランド(Helgeland)地方ですが、そこの見所の一つだそうです。

この山々はノルウェー本土ではなく、アルスタ島(Alsta)にあります。望遠で手前には農家のような建物も見えました。

1,000m級の山々が連なる姿は迫力があります。ここで船長から「乗船中のパイロットからクイズがあるそうです。このシスターズは何番目と何番目の間が一番距離があるでしょうか。正解は通り過ぎてからお知らせします」
朝食を食べたまま薄着で外にいたので、寒くなり一旦部屋に上着を取りに行きました。10時45分頃、全体の真横を通過しました。天気が悪くはっきりと見渡せないのは残念ですが、低く垂れ込める雲は雰囲気があります。

もうちょっと見守りたかったのですが、ダンス教室の時間が迫って来ました。

気になるクイズの正解は「1番目と7番目が一番離れている」というまさかの内容でした。

「アマデア」乗船で1回飛んだサンバは今まで習った部分に横歩きをする追加の技が加わりました。
その後夫のみ「リド・カフェ」に昼食に行き、私はパスすることにしました。
天気が悪いこともあり、アラスカをクルーズしているかのような雰囲気です。ただ、建物の雰囲気はやはりちょっと違います。
12時40分頃走りに行きました。デッキは寒いのと、見物の人が出ているかもしれないと思い最初からマシンにしました。45分かかって8kmを走りました。
走り終わって12Fのジムから部屋に戻る際の13時30分頃、ちょうど船長から案内放送があり、いつもの右舷のウィンブルドンコートのあたりで北極圏のモニュメント(The Arctic Circle Monument)のある小島が見えました。
このモニュメントのあるあたりから北が北極圏(北緯66度33分以北)です。夏には白夜(Midnight Sun)になり、冬には極夜(Polar Night)になって全く太陽が昇りません。本船も今晩から日没がなくなります。

モニュメントのある島(バイキング島)を右に見ながら舵を右に切っています。回ったので灯台とモニュメントの位置が最初と逆になりました。台座の上に金属製の地球儀様のものが載っかっています。

フネはさらに回ります。このヘルゲランド沿岸地域はこのような小島が無数にあって、航行するのは大変ですが、ここはノルウェーの沿岸急行船フッティルーテン(Hurtigruten)の航路でもあります。
ジムでジョギングをする用のウェアーを着ているままの見物なので身体がかなり冷えてきました。10分弱で回り終わり、島から遠ざかり始めました。
大分遠ざかったのでそろそろ部屋に戻ることにします。この間撮影した枚数は約40枚、約10秒に1枚撮影していた計算です。二度と来られないかもしれないとは言え興奮し過ぎでした。
大浴場へ行く支度をしている最中、今度は左舷に「ライオンが休んでいる姿」の岩山(Rødøyløva)が見えると放送がありました。
後日調べたところその姿はこの地区(Rødøy)の紋章にもなっていました。かなりいい線いっています、が欲を言うともっとしっかりした頭が欲しいところです。

洗濯機をかけにいきつつ、15時頃11F「パーム・コート 」に行きおやつを食べました。クッキー類の補充を待っていたのですが、最後は売り切れて終わりました。

15時20分頃食べ終わってオモテに出て行きました。16時頃から本船はホーランズフィヨルド(Holandsfjorden)に入っているそうです。
深いフィヨルドをすごく高いところで跨ぐ高圧線があるのに気付きました。インフラ整備にお金がかかりそうです。
こういう空の色が多い地域なのかもしれませんが、珍しく晴れたらどういう印象になるのだろうと思います。
50分頃、このフィヨルドの最深部に到達しました。

右前方にはノルウェーで2番目に大きいスヴァルティセン氷河(Svartisen)のエンガ支流(Engabreen)が見えていました。

調べたところこのエンガ支流は一日に約80cm進み、ノルウェーの氷河として一番低い標高20mまで下りて来ているそうでした。
クルー達もオモテで見物しています。ダンス教室が気になりますが、知り合いに氷河と一緒の写真を撮影してもらったりしていて時機を逃しました。
16時頃回頭を始めました。氷河が見えなくなって来たので、トモに移動しました。5分ちょっとで回り終わり、そろそろエンジン始動です。
16時10分、静かだった水面にスクリューの作る航跡が出来始めました。氷河に別れを告げ、本船は外洋に戻ります。予定外の氷河見物が出来てラッキーでした。
余韻に浸りつつ、遅れて駆け込んだダンス教室は「ワルツ」でした。しばらく「スローアウェイ・オーバースウェイ」で止まっていたのが、そこから復活してC面の角に到達する所まで進みました。
部屋に戻ってビアタイムにします。テレビの時計で日の出時刻の表示もなくなりました。これから数日間白夜が続くということです。
バルコニーからふと前を見ると、ウィングの所に誰か出ていました。望遠でズームするとタバコをふかすパイロットでした。フィヨルドの出口が近いのでホっと一息、「旨い…。」という呟きが聞えてきそうです。
雪を頂いた1,000m級の山々は美しく、もともと予定されていた昨日のガイランゲルフィヨルド・クルーズとはまたちょっと違う印象でした。
今日のツマミはルーアンで買ったプレッツェルです。先に進んだワルツの足型をテキストでチェックしながらビールを飲みました。
18時半頃西にある薄い太陽は当然のことながら沈む気配がありません。このクルーズも半分が過ぎたところで今まで撮影した写真を数枚同封し、母親二人に手紙を書きました。
19時からサイ イエングアン(崔 岩光)のコンサートに行ってみました。夫も私も声楽にはやはりあまり興味がないということを再認識しました。

氷河やらで洗濯物の詰め替えを3時間近く放置したことにコンサート中に気付き、焦って戻った後メインダイニングに行きました。本日のメニューは中華です。
ところで、今日はいつもの左舷の席につくと見かけない顔の日本人(ヘッド)ウェイターが「○○様でしょうか」と声を掛けて来ました。「実はアンケートに書いていただいたことで…。」夫がアンケートに「ゴハンが足りない」と記入したのを受け、その対応として盛り付けを1.5倍にする「スペシャルリクエストカード」と言うのを作ってくれるということでした。とりあえず今晩の中華は二人とも1.5倍にしてもらうことにしました。

「何でも言ってみるものだ(2011年5月31日)」
真鯛の中華風刺身

増量したのか微妙なところですが、3切れ載っていました。
アイナメの湯葉巻き蒸し ユーリンジソース

これは確実に2倍入っているような気がします。
蒸し鶏と干し貝柱のスープ
海老の香味揚げ 金砂掛け

3尾載ってます。
豚ほほ肉の中国味噌煮込み

今までの傾向からすると、やはり2倍の量入っている気がします。
中華炊き込みご飯

ザーサイ

これは嬉しいボリュームです。
杏仁豆腐

ジャスミン茶

1.5倍盛りのおかげで、やっと食べた気になりました。ちなみにこの他のリクエストとしては、料理を通常の1/2の量にするものや、生魚は食べられない(ので代わりを)という種類があるそうです。
帰りに7Fデッキの右舷に出てみると、ノルウェー本土が見えていました。流石高緯度地方、いつまでも明るいどころか今晩は日が沈みません。
ベルゲンからホニングスボーグまでざっくりと1,700kmあり、日本列島に置き換えると稚内から下関ぐらいの感じです。明日もう一日終日航海で走ります。

21時半ぐらいから持参したDVD「グレンミラー物語」を鑑賞しました。
明るいとどうも眠ろうというスイッチが入りません。もう1本クレイジーキャッツのDVDを見ることにしました。
1時近くになり、まだ眠くありませんが無理矢理休むことにしました。真っ暗な中で眠りたいので、カーテンを閉めても薄明るいのは辛いものがあります。
トイレで起きた2時40分頃の様子です。こんな感じで一晩中ずっと薄い夕焼け状態なのだろうと思いました。