3日目 5月1日(水) 済州島 入港15時30分 出港22時30分
8時過ぎに起きると、今日も天気はいまひとつで曇っています。本船の後方をMOのチップ船が左舷から右舷に横切ろうとしているのが見えました。航路図を見ると本船は五島列島福江島の大瀬埼を遠くに交わしたところでした。
最初の夜にバタバタと大騒音を立てていた前のキャビンとの仕切り板は、止め具の所にパテを入れてくれたようですっかりおとなしくなりました。また、カーテンが薄くて明け方に明る過ぎると思った窓は、実は電動のブラインドが装備してあったのを、初日は部屋係が閉め忘れていたのでした。
本日の予定はホワイトボードに掲示します。イタリア語教室などもありますが、ダンス教室を中心にセレクトしました。9:45バチャタ、10:00マンボ、11:00アルゼンチンタンゴ、1300ボレロと盛りだくさんです。

食事は11Fボレロ・ビュッフェで済ませました。夫は今朝はどうも調子が出ないらしく、遠慮気味です。私の方はすっかり胃袋が大きくなってしっかりと食べる感じです。ワッフルとパンケーキに初挑戦したところ、パンケーキの方がなかなかいけました。

有料のカプチーノ(2.60ドル)を飲みました。もちろん飲み放題パッケージに含まれているので気楽に注文出来るがポイントです。
甘いコーヒーを飲み終わったら今度はちょっとからいもの、とお味噌汁を取って来ました。こういうのはちょっと日本船のノリでいい感じです。
その足で今日のパスポート返却と、自由行動する場合の16時半の集合について質問するためHISのデスクに出向きました。上陸しない場合でもパスポートは最終返却なので受けなければいけないことと、16時半に集合して下船案内を受けてもその場で降りる必要がないことを確認出来ました。
そのまま9時45分からバチャタというダンス教室に参加しました。スクエアルンバっぽい感じなのですが、ベーシックの他男性又は女性が1回転する技、男性と女性が同時に2回転する技を習いました。

【備忘】バチャタの回転・女性(8カウント)
a. 右足からサイドに1、2、3、チョンのあと左足から反時計周りに1回転
b. 右足から時計周りに1回転後、左足から反時計周りに1回転
(男性はこの逆で。b. は男女同時にするバリエーションも)
10時15分からのパスポート返却は6Fのツアーデスクが出ている所で、スイートとミニ・スイート乗船客は優先的に返却してもらえるシステムでした。それでも少々並ぶ必要がありました。
同じ時間に売店(ブティック)の宣伝で、ブランド物類のファッションショーが開催されていました。このフネはアジアに配船されているので、進行がすっかりチャイナ仕様になっている感じがします。
10時半からはクルーズ客船ではおなじみの、フルーツカービング(果物の彫刻)のデモンストレーションが始まりました。
マンボ教室はパスして、売店でコスタグッズを買うことにしました。かける首はひとつしかないのに、コスタカラーのネックストラップを2つも買ってしまいました。"C" のキャップは黄色が沢山あった中、白の最後の1つをゲットすることが出来ました。これは気に入りその後のクルーズに良く持って行くようになりました。
11時になったので、カクテルパーティーの支度をしてからタンゴ教室のために再び5Fに下りて行くと、前の行事の片付けの最中で始まる気配があまりありませんでした。
11時10分過ぎに何事もなかったように始まりました。流石イタリア船、時間にルーズなラテン系の面目躍如です。人が多くてインストラクターの足が全然見えない中、何とかフォローしました。

【備忘】
女性:左足前進、右足横、左後退、右後退、右前進、左前進しつつ右に90度回転、左足前クロスにして後退、右足後退、左横、右戻る

途中ですが11時半からのカクテルパーティの会場に向かうことにします。フルーツカービングの片付けの人がいたので撮影していたら「これどうぞ」と作品のオレンジをくれました。

12Fの会場に行くと自由席で、生の音楽が流れていて、踊るスペースもありましたが明る過ぎて流石に踊る感じではありません。
フリードリンクとカナッペ(乾き物ではないが乾き物?)が少々振舞われ、ホテルマネージャーとクルーズディレクター、それから日本人の女性クルー2名の紹介がありました。
私達のテーブルに回ってきた日本人クルーと話して仕入れた情報は、本船のキャビンはすべて埋まっていて2,130名以上が乗船しているということでした(補助ベッドもすべて使うと定員は2,300名とのこと)。あとは多分翌年も配船するのではということでした。
流れ解散的に終わり、外に出ると日が差して良い天気になっていたのを見て我慢出来なくなったのか、夫は一人で走りに行ってしまいました。
夫が帰るのを待っていたら13時を過ぎてしまいましたが、ランチを食べにビュッフェに行きました。今日もパスタを食べることにします。
クリームソースとトマトソースの二種類を作ってもらいました。

一方走ってお腹が空いたのか、夫は食べる気満々の盛り付けでした。パスタにカレーまで食べるようです。

14時を過ぎたので、そろそろ入港ワッチ(入港の儀)体制に入ることにします。11Fのプールデッキ脇の外の部分は遊歩道で歩けるようになっています。これは後でわかったのですが、2004年の改装の際に追加8F〜11Fに増設したバルコニーの屋根にあたる部分でした。
入港と言えば14Fオモテで前面展望ですが、本船は前面にガラスが張ってあって写真撮影的にはいまひとつです。夫がそこで頑張る中、私は12Fに降りる部分や部屋を往復して移り変わる景色を撮影しました。
済州島にRCIのボイジャー・オブ・ザ・シーズが同じ日に入港するのは知っていましたが、そのボイジャーは本船と入れ替わりのタイミングで出港して来ました。
折りしも順光で、その美しい姿を堪能したのでした。RCI(ロイヤルカリビアン)のフネは大きさの割にバランスが良くとても綺麗です。
14時45分過ぎにタグボートがやって来ました。
15時過ぎに港内に入りました。済州島は2010年のGWにレジェンド・オブ・ザ・シーズで来て以来2回目ですが、前回はテンダー上陸だったこともあってどこに着いたのか全然わかりません(GPS航路図を調べたら島の南岸の何もない所に錨泊していた)。

今回は岸壁があるようで、左舷付けするようだったので最後は部屋からプロセスを楽しみました。15時半の着岸後現地の人の歓迎の舞があり、すごい数の観光バスもスタンバイしていました。

ここでは上陸しないつもりだったのですが、夫が陸を見たら走りたくなってしまったので付き合うことにしました。ツアーに行かない場合は16時にシアターに集合するらしかったのですが、ちょうど掃けたらしくそのまま3Fの下船口に進めということでした。
16時半頃下船しました。ジョギングはやはりフネの全体像を撮影しやすくなるので、降りないよりは降りてよかったです。
上の方に灯台が見えたのでそこまで駆け上がることにしました。何度か立ち止まって案内板の地図を見ていると、その度に地元の人が身振り手振りで話しかけてくれて親切でした。
ゆっくりと30分ぐらいで山の中腹にある灯台の所に到達しました。

港でも見えたフェリーは和風です。後日調べたらもと阪九フェリーの「フェリーながと」で、現在はSea Star Cruiseとして木浦と済州島を結ぶ航路に就航しています。

一方本船は灯台のところからだと縦過ぎで、坂の途中からの方が綺麗に見えました。
岸壁では本船の舳先の方まで自由に行けたので、カメラをボラードに載せて年賀状用の写真を数枚撮影しました。右後方の白い建物が灯台で、思ったよりも低い位置でした。
乗船前に改めて部屋を見上げました。通常のバルコニー2部屋分のスパンがあることがわかります。また、本船はもともとバルコニーのないフネだったのが、後から取って付けたのがわかるデザインでした。ミニスイートの中で後方に位置する2部屋だけに辛うじてバルコニーが付き、それより前の部屋やオモテにあるスイートはそのままだったため、上級船室にバルコニーが少なかったのでした。

【画像はクリックで拡大】
18時前に部屋に戻ってサッパリしたら黄金のビアタイムです。すっかり我が家の酒蔵と化した11Fのシレーナ・バーで生ビールを3杯買って部屋に持ち帰りました。シャワーの間に泡が消えてしまうのはご愛嬌です。
バルコニーからは先程はいなかったフェリーが見えました。

フェリーなみのうえとして1994年に出来た本船は、世越(セウォル)号として3月に仁川〜済州島を結ぶ航路に就航した直後でした。
今日はメイン・ダイニングのメニューがわかるのが遅かったのですが、大勢の人が夕食付きのツアーに出ているのか、ダイニングは1回制になっています。きっと凄いものは出ないだろうと、19時に12Fの有料レストラン「マニフィコ」を予約してあります。
ということで19時にカジュアルな中でもインフォーマルっぽい服装で行くと、システムのエラーが出ていて19時半にならないとオープンしませんと言われてしまいました。
一旦部屋に戻り、再び出向くとちゃんとオープンしていました。照明が薄暗くそれっぽい感じです。
ワイングラスはメインダイニングのよりはそれっぽいですが、外国船では珍しくバターが容器入りでした。
Appetizers

Fire and fire shrimp Cocktail X 2
Appetizers

Beef carpaccio with olive oil and lemon dressing served with rocket salad and grana cheese

これは私のみ食べたのですが、カルパッチョというより硬めのローストビーフみたいな感じでした。
Soup and Pasta

  • Cioppino Fish Soup with Fresh Herbs

  • Penne with smoked salmon and Absolute Vodka, topped with summer truffle oil
Main Course
  • Filled mignon grilled to your liking accompanied with rosemary potatoes, port wine stewed shallots and stir fried seasonal vegetables
  • Grilled pork loin marinated in mustard and fresh herbs served with caramelized apple and onion marmalade
Desserts

  • Tiramisù


  • Chocolate ravioli with grapes
レストランは私達のほかもう1組のカップルと、ツアー会社の人1名の合計5名がポツンポツンと座る状態で、そこにバイオリンとピアノの生演奏があるという贅沢さでした。二人ともハンガリー人とのことですが濃い顔立ちのバイオリニストは歩きながら演奏して席を回るサービスぶりでした。そして興が乗ったのかやおら楽譜を譜面台に取り出し、スペシャルだということでビバルディの「冬」の第1楽章やモーツアルトのアイネクライネの第1楽章を演奏してくれました。
休憩を挟んで2回目の演奏が終わると「いや、実はCDも出しているんだ」とちゃっかりPRをしに来ました。現金を持っていなかったので夫が取りに行っている間に彼らは撤収してしまい、CDだけが取り残されましたが踊り場の所で夫が会えたそうで、気分良かったからと3,130円も渡したそうです。
また食事の終わる頃にシェフの挨拶があり、それが初日にパスタを作ってくれたサルヴァトーレだったことで盛り上がり、ちょっとしたセレブ気分に浸りました。
食事の量は多く満腹になりましたが、カバーチャージの33.5ドルを払ってまた来るかというと微妙な感じです。雰囲気は申し分ないのですが、食材なのかシェフの腕なのかデリカシーに欠ける気がしました。
帰りにいつものシレナ・バーでナイトキャップにウィスキーのロックを1杯づつ買って帰りました。飲み放題でなければ絶対飲まないので、余計に飲んでしまうのはこの飲み放題システムの弊害と言って良いでしょう。
昼間に走って上った灯台に見送られ、本船は予定通り済州島をあとにしました。