2002国際観艦式見学記<3>
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それにしても風は強いです。それなりに防寒して行ったのですが、いい天気なのに「艦上は寒い」と言われても出航前はピンと来ていませんでした。動き出して強い風が吹き付ける様になり、時速50キロ位で走る乗り物に乗っているのに風防が何もない状態であるということがやっと理解出来ました。しばらくして洋上の景色があまり変わらなくなったので、今度は艦内見学に出かけました。
後部甲板から艦橋脇を抜けて前方に行き振り返ると「はたかぜ」の雄姿が。5インチ単装速射砲は迫力があります。
この頃艦はかなりのスピードを出している様でした。水面の波も迫力があります。ふと小学校の修学旅行で中禅寺湖にカメラを落とした子がいたのを思い出しました。右はまたも何という部屋か忘れてしまったのですが、コントロールルームです。前回の「きりしま」と違う所は今まさに艦が航行中だということです。
再び後部方面に戻りました。これは甲板の1つ下のレベルです。ウェットスーツに身を固めた自衛官がどっかりと椅子に座って待機していました。落水者がいた時のためだそうです。おっ、その場合は自衛艦もすぐに機関停止して落水者と同じ側に転舵するのだろうか、なんて思ってしまいました。真夏だったら検証してみたかった所です。
そしてこれが「はたかぜ」のトイレです。意外と普通だったのでホっとしましたが、流す段になってちょっとびっくりしました。押すボタンではなく、バルブを開け閉めして流す方式だったのでした。回すってどの位?と思いつつ流さない訳にもいかないので適当に回したら水が出て来ました。でも子供には難しかったらしく、隣に入った子供が流していなかったのでしょうがないから代わりに流しておいてあげました。海水を使うので普通の仕組みだとすぐ錆びて使い物にならなくなるのだそうです。
また甲板に戻ってしばらくするとうみほたるを通過しました。すごい所にすごい物を作るなあと思いました。
今度は右舷側に8月に見学したイージス艦「きりしま」が見えました。「きりしま」は警戒部隊としてこの国際艦観式に参加しているのです。見学してその優れた装備を目の当たりにしたせいかもしれませんが、そこに停泊しているだけで実に頼もしく感じます。(画像をクリックすると拡大されます)
午前11時過ぎ、観艦式海域に到着し受閲艦船が見えて来ました。望遠鏡を借りて見るとすごい迫力です。まずアメリカ海軍の「ビンセンヌ」(左の写真)が目に入りました。「はたかぜ」では艦内放送で見える軍艦の解説がされていました。右はチリ海軍の練習船「エルメラルダ」です。
そして軍艦の大パノラマ。ふと「魚雷ゲーム」を彷彿とさせる光景です。まん中に見えるのがロシア海軍のミサイル巡洋艦「ワリヤーグ」。
もう1枚。こっちの方がもっと当たりそうです。
観艦式自体は11時からなのですが、乗艦した「はたかぜ」の観閲付属部隊は観閲部隊が最初の列にある自衛艦等を見終わった後Uターンしてもう1列の方に入り、それにくっついて行く形式だったのでまだしばらく待ちの状態となりました。艦橋脇のいいポジションをゲットしたのですが、待ち続ける気力はなく艦橋を見学して元の位置に戻りました。艦橋では微速前進する「はたかぜ」の操船が行われていたので生「ヨーソロ」を聞くことが出来ました。「宜しく候」のことで旧海軍時代から続く用語です。英語で言うと「Keep her still」ということだそうです。
そして待つこと1時間強、やっと観閲部隊がやって来ました。